ドライ環境での硫化水素除去

ドライルームでのコルライン

ドライルームはご存知ですか?字のまま、低湿度環境の部屋です。
全固体電池(硫化物系)の場合、水分が混じることで「硫化水素」が発生するらしく、その除去にコルラインを使いたいと仰る方がおられます。ですが、コルラインの硫化水素除去には水が必要です。そのため(排気に使う場合限定ですが)、外気(湿度を含む)と混ぜて湿気を含んだガスにしていただいた上で使っていただいている場合もあります。

ドライ環境での活性炭による硫化水素除去試験

活性炭は物理的吸着だから、湿度の影響は受けないのではないか?という仮定のもと、メーカー営業に問い合わせました。「取れます!」との返事。
実際にテストしてみました。実際のドライルームに近づけるため吸着式ドライヤー(右図のような入れ物に入った吸着材を入れる)まで追加。テストエアの経路は
コンプレッサー→ミストセパレータ→フィルタ→冷凍式ドライヤー→メンブレンドライヤ→吸着式ドライヤ
と長い道のりです。(露点‐60℃狙い)

期待しながら実験~ほとんど取れません。(はじめは取れますが、寿命が湿潤状態の1/10以下でした。)

その旨営業に伝えると「これならとれます」とほかの活性炭を「添着活性炭」です。

期待しながら実験~ほとんど取れない。。吸着材高いのに。。同じことを3品種でやりました。

ドライ環境で硫化水素を安定的に吸着するものは見つからず。外気導入が一番かと思う今です。