活性炭ハニカムフィルタとコルラインの違い

活性炭ハニカムフィルタとコルラインの違い

コルラインの特長の一つがハニカム構造です。ハニカム構造のため低圧力損失になります。
コルラインと同じように、硫化水素除去 悪臭除去に使われるものに、活性炭があります。
活性炭ハニカムフィルタと何が違うの?という質問をお受けしたので、今回この記事を書くことにしました。

表面の写真です。左のくろっぽいのが活性炭ハニカムフィルタ 右の茶色っぽいのがコルラインです。

コルラインは酸化鉄を含浸している

まず、浸み込んでいる物が違います。
活性炭ハニカムフィルタはその字のまま「活性炭」が浸み込ませてあります。(紙に一緒に練り込んでいるものや、塗装のように後から吹き付けるもの、漬けるものなど製法はいろいろあるみたいです。)
コルラインは主に「酸化鉄」です。「SH-06HK」は「活性炭」も一緒に含浸していますが、量で考えると「酸化鉄」になります。
酸化鉄なので活性炭のように何でも吸着できるわけではありません。
ですが、硫化水素除去という観点で見ると弊社が使用する酸化鉄は優秀です。「コルラインについて」にも記載していますが、酸化鉄は硫化水と反応し硫化鉄へその後、酸素と反応して酸化鉄に戻ります。そのため、長寿命です。

含浸している量が違う

浸み込んでいる量が違います。
上の写真を見てもらえばわかるように、活性炭ハニカムフィルタは薄い紙の表面についているだけ、中まで浸み込ませていても基材そのものが薄いのでそれほどの量にはなりません、それに対し、コルラインは分厚いポリエステル基材に酸化鉄が浸み込んでいます。(写真のフルート高さはほぼ同じです)
基材の中にも酸化鉄がしみこんでいるため、浸み込ませている量が多いです。

で どっちが良いの?

コルラインを売っている会社なので、「コルラインです」と答えますが、デメリットもあります。

短期的には活性炭ハニカムフィルタのほうが吸着性能が高い場合がある

どちらが少ない量(体積)で極低濃度(臭わないくらい)まで落とせるか、を単純に比較すると活性炭のほうが優秀です。そのため、薄い(体積の小さい)フィルタでも低濃度にすることができます。
ですが、先にも書きましたが寿命は短くなります。コルラインで低濃度を目指す場合は接触時間を長く(フィルタの体積をおおきく)しています。

活性炭ハニカムフィルタのほうが圧力損失が低い

コルラインで低濃度を目指すときは、フィルタ体積を大きくする場合フィルタを厚くすることが多いです。そのため圧力損失が上がります。また、写真を見てもらったらわかりますが、基材が厚いです。基材が厚いと含浸できる量は大きくなりますが、その反面 圧力損失は大きくなります。(もちろんペレットなどに比べると圧倒的に低いです)

用途に合わせて変更してください

圧力損失では 活性炭ペレット >> コルライン > 活性炭ハニカムフィルタ
寿命(飽和状態まで)では コルライン >> 活性炭ハニカムフィルタ

>でなく >> になるくらい差があります。
寿命に関しては 出口をどの程度に設定するか?によって順位が変わる可能性がありますが、飽和状態になるまででは圧倒的です。また、活性炭ペレットは種類が多く一概に言えません。化学吸着の活性炭だと吸着させているものの種類で前後します。

硫化水素で困ったときはご連絡ください。