コルラインの硫化水素除去は主に酸化鉄によるものです。酸化鉄などをハニカム状のポリエステル基材に浸み込ませたものがコルラインです。
同じ酸化鉄を硫化水素除去に使用するものとして、ペレットがあります。ペレットは酸化鉄にバインダーによって粒状に固めてものです。
写真ではわかりづらいですが、コルラインと同じ色をしています。今回はペレットとコルラインの性能比較をしてみました。
結果は下の通り。コルラインのほうが優秀です。実験条件は流入ガス濃度 400ppm SV値6000程度
上のグラフでは除去率60%程度で測定をやめていますが、実際は除去率ほぼゼロになるまでガスを流し続けました。
まずはペレット。左が使用後 右が使用前です。左の使用後が黒くなっているのがわかります。酸化鉄が硫化鉄に変わるためです。
何度も投稿していますが、コルラインです。左が使用後 右が使用前です。ペレットと同じように 左の使用後が黒くなっています。
除去率ゼロまで運転した理由の一つがこれです。断面をみたかった。
ペレットの断面です。外側だけが反応して黒くなっていますが、中は酸化鉄のままです。
コルラインの断面です。写真ではわかりづらいですが、中まで反応しています。表面に比べ、基材の真ん中部分は茶色っぽいですが、反応前より黒っぽい茶色です。
ペレットは表面のみ、コルラインは中まで反応。この差が寿命や反応速度の差になります。基材に適度な厚みがあるので長寿命と反応速度を作ることができます。
硫化水素で困ったときはご連絡ください。