ブロワの性能
コルラインの容量計算をする際には風量を確認します。その際に、既存設備に取り付ける場合ブロワの銘板にある風量を連絡いただく場合があります。間違いではないのですが、実風量と大きくずれている場合があるので注意してください。
この写真はブロワの銘板です。50Hz 200VのときmaxVOL .m3/min 0.7 maxPs.kPa 8.15 とあります。最大風量0.7m3/min 最大圧力 8.15kPa 。という意味です。
だから最大を見て「風量0.7m3/minです」 間違いではないのですが、オーバースペックになってしまいます。
圧力損失
ブロワの銘板にある最大風量と最大圧力は多くの場合、無負荷状態が最大風量で風量ゼロの状態が最大圧力です(高圧のファンなどは違う場合があります)。ですが実際のブロワでは前か後、もしくはその両方に配管がついています。フィルターがついている場合も多いです。それらはすべて抵抗となり、圧力損失を生みます。その分を考慮しておかないと実際に使っている風量とは異なります。配管径が細い場合や前後配管が長い場合、フィルターがついている場合などは圧力損失がとても大きい場合があるので注意が必要です。
性能曲線
ブロワには性能を示す「性能曲線」というものがあります。
実際の性能曲線には効率とか騒音とかがありますが、風量と静圧だけに省略したのが右の図です。
例えば、静圧7kPaのとき風量が0.48m3/minくらいでしょうか?
静圧が7kPa必要な環境で使っていた場合、先の0.7m3/minと比べると約70%です。結構なオーバースペックになってしまっています。
右図はシロッコファンのイメージですが、ブロワの種類や量量で右図とは全く異なる曲線を描くブロワもあるので、実際に使うブロワの性能曲線を確認してください。
コルラインの追加
コルラインを既存の設備に取り付けていただく場合がありますが、同じく注意をしておかないと、コルラインとケースの圧力損失により、風量が低下します。元の状態で「ダンパーで風量を絞っている」場合や「風量が下がっても問題ない」場合はそのまま取り付けていただいて構いませんが、コルラインを取り付けることで必要風量を下回ってしまう場合があるので注意してください。
硫化水素で困ったときはご連絡ください。