排水処理設備での性能試験

排水処理設備での性能試験

デモとして現場で測定を実施することは何度もやっています。ですが、長期間測定を実施することはあまりやっていません。

長期間の状態を測定するのには、某メーカーさんが販売、実施しているサービスで、複数種類の金属片が入ったケースを現場に設置し、14日若しくは30日置き、メーカーに返送して金属片の腐食具合を測定してもらう方法があります。1検体測定するのにそれなりのお値段でなかなか手が出ませんでしたが、今回実施することにしました。

お客様にお願いして、硫化水素が良く発生する排水処理設備の横にテスト盤を設置させてもらい、長期の測定を行いました。

条件としては 600x500x200 の密閉盤
コルラインの容量は:0.95ℓ
週に2回開閉(銅片の貼り付け作業のため)

銅片の腐食観察

銅片を貼り付け、腐食具合を確認しました。下が結果です。

一番右の列が撤去日に貼ったものなので普通の銅の色です。
上から盤の外 密閉盤の中 密閉盤の中でコルラインが稼働している状態です。

盤の外はたった4日で真っ黒 密閉盤の中も1カ月たつと黒 コルラインが入ったものは1カ月でも、少し色が変わった程度です。

蛍光X線分析の結果

蛍光X線分析の結果です。

左から盤外 密閉盤の中 密閉盤のなかでコルラインが稼働している状態です。

硫化水素の目安濃度 密閉盤の中が 260~320ppb コルラインあり 15~26ppbと 1/10以下になっています。
腐食の進行速度も 129nm/30day から 30nm/30day と 1/4以下になっています。

銅片を貼り付けるために蓋を開け作業していたためか、コルラインありも15~26ppbと検出がありました。この現場は排水処理設備が稼働しているときには10ppm以上あるときもありました。逆に稼働していない時は未検出と濃度の上昇下降の激しい現場です。

(扉の開閉作業がないと 0ppb まで下がったかもしれません。)

 

ゼロにはなりませんが、確実に下がっていくことは確認できました。

有償でなら、長期も行いますのでご連絡ください。

硫化水素で困ったときはご連絡ください。