よく使われる活性炭ですが
硫化水素の除去や脱臭用途で、活性炭フィルターは広く使用されています。
しかし現場では、
想定よりも早く活性炭が使えなくなる
交換したばかりなのに硫化水素が検出される
といったトラブルが発生することがあります。
今回は、活性炭が想定より早くダメになる主な原因について解説します。
想定外の濃度
当然ですが、活性炭の寿命(出口で決まった濃度以上出てしまう)は、吸着した硫化水素の量によって変わります。
そのため、設計時に想定していた濃度よりも高い硫化水素が発生している場合、当然活性炭の寿命は大幅に短くなります。
また、特に次のようなケースでは注意が必要です。
温度上昇時のみ硫化水素が発生する
反応条件によって発生量が変動する
立ち上げ時に一時的に高濃度になる
平均濃度が低くても、瞬間的に高濃度になる場合は出口で想定以上の濃度になる場合があります。
最大濃度を想定し、設計を行わないと充填されている活性炭では下げきれないという現象がおこります。
接触時間
活性炭で硫化水素を除去するには、ガスと活性炭が十分に接触する時間が必要です。
入口濃度が高く、出口濃度が低くしたい場合は接触時間を長くとらないと取れません。
接触時間は 風量と活性炭の体積によって決まってきます。
そのため、設計時に想定していたより風量が多すぎる場合、
ガスが活性炭層を短時間で通過する
吸着が完了する前に通り抜ける
という状態になります。
この場合、活性炭が想定よりも前に硫化水素が出口に漏れ始めることがあります。
偏流(チェネリング)
偏流とは、ガスが活性炭層全体を均一に流れず、一部の流路だけを通過してしまう現象です。
ケースと活性炭が接する部分で良く起こります。
偏流が起こると、
一部の活性炭だけが消耗する
他の部分は未使用のまま残る
という状態になります。
この場合、設計寿命よりも極端に早く硫化水素が漏れ始めます。
まとめ
活性炭が想定より早くダメになる場合のよくある原因は次の通りです。
硫化水素濃度が高い
接触時間不足
偏流(チャネリング)
活性炭能は、吸着材だけでなく、装置構造や運転条件にも大きく影響されます。
もし、
活性炭の交換頻度が多い
寿命が安定しない
硫化水素が完全に除去できない
といった問題がある場合は、処理条件や装置構造を見直すことで改善できる可能性があります。
硫化水素で困ったときはご連絡ください。