性能試験
硫化水素除去フィルターコルラインは主に「酸化鉄」による化学反応で硫化水素を除去します。主原料は酸化鉄を含む混合物の状態で購入しそれを使って不織布にしみこませることでフィルターを作っています。
主原料は毎回同じ会社から同じ物を購入しているのですが、ロットが変わるときには念のため硫化水素の除去テストを2種類行っています。昨日はそのテストをしていたので、今回はその内容を簡単に説明したいと思います。
破過試験
1つ目は弊社で言う「ワンパス」の性能試験です。測定用のコルラインの入り口と出口を測定し、その除去率を確認しています。
試験の構成は図のようになります。
手順としては、ダミーフィルターを測定用コルラインの位置に入れ、電磁流量計で流量を測定しながら、所定の風量になるようにブロワのバルブを調整します。測定口1で濃度を測定しながら硫化水素ボンベのバルブを調整していきます。流量、濃度が所定の値になったところで、測定用コルラインをダミーと入れ替え測定開始します。
時間ごとに測定口2の値を測定し、前ロットの結果と大きな差がないかを確認しています。
1日で約7時間の負荷テストをしています。
循環試験
2つ目は循環試験です。密閉空間に硫化水素を入れ、ファンでコルラインに硫化水素を含む空気を流すことで除去していく様子を確認しています。
イメージとしては写真のようなものです。(ダミーの電子機器部分はありませんが)
展示会で見ていただいたかたもおられるかもしれませんが、小型の密閉BOXにフィルターとファンを入れ、その低減具合を「ODOTRACKER」で測定していきます。
旧原料で作ったフィルターの除去時間と新原料で作ったフィルターの除去時間を比較します。
試験時間は200秒までなのですが、テスト用フィルターを作ったりなかなか時間がかかる試験です。
今回も2種類の試験をしましたがどちらも旧ロットと新ロットで大きく違うことはありませんでした。(今まで違うことはなかったのですが・・)