ドライ環境の硫化水素除去
全固体電池の開発等でドライ環境(露点温度マイナス数十度)での硫化水素除去が必要な場合が出てきました。ですが、多くの場合、硫化水素除去は反応に水分が必要なため性能を発揮できない場合が大多数です。一部商品ではいざというときに性能を発揮しないという事例もあります。弊社の「コルライン」でも、反応に水分が必要なため、単純にドライ環境に置くことでは硫化水素を除去することができません。
弊社ではドライエアを室内外の空気で希釈する「希釈タイプ」とドライエアを加湿する「加湿タイプ」の硫化水素除去装置を製作しています。これらを使用することでドライ環境グローブボックス内で発生した硫化水素を安全に屋外へ排出することが可能となります。
装置の構成
右は装置構成のイメージです。
硫化水素発生時は硫化水素除去装置が硫化水素を除去したクリーンな空気を屋外に排出します。
通常時 電動バルブ:閉 排気ファン:停止
硫化水素発生時 電動バルブ:開 排気ファン:運転
希釈タイプ
希釈タイプは周辺の空気を同時に吸い込むことで、フィルターを通る空気に湿度を持たせます。希釈倍率や本体のサイズは出口の濃度や期待寿命により変わります。
処理風量:0.13m³/min
源ガス硫化水素濃度:100ppm
希釈倍率:25倍
W1500 D600 H1500
注:上記希釈倍率や本体のサイズは出口の濃度や期待寿命により変わります。
本体
希釈配管部
加湿タイプ
「希釈タイプ」の他に「加湿タイプ」もラインナップしています。
本体下部に水タンクを設置し、タンク内の水を超音波加湿器により霧化します。霧により加湿をします。
処理風量:0.5m³/min
源ガス濃度:100ppm
W750 D400 H1500
出口濃度:0.5ppm以下を20分間維持します。
内部イメージ
硫化水素で困ったときはご連絡ください。