屋外での硫化水素測定

測定器 ODO TORACKER

弊社では硫化水素の測定に「ODO TORACKER」という測定器を使っています。写真ではわからないですが、空気を吸い込み、その時の硫化水素濃度を測定します。安定した値を出すのに35秒程度かかるそうです。試しに測定してみた結果はこちら

その時の硫化水素濃度を測定するので、変化が判りやすいです。部屋の中で、どこから硫化水素が侵入しているのか?なども使い方によっては判別できます。(完全にわかるわけではないのです)

その反面、屋外の測定など空気が動く環境には不向きです。屋外では風向きによって硫化水素濃度が著しく変わる場合があります。工場内で特定の場所から硫化水素を排出している場合などでは、その風下では特に濃度上がります。

屋外での測定

先にも書いたように屋外では空気が動くため、正確に測定できません。室内でもその瞬間しか測定できないので腐食に対する正確な影響評価ができているかは多少疑問は残ります。細かく言うと応答時間があるので、精度的にもっと疑問が残ります。

測定したいのであれば、試験片(金属片)を設置。一定期間設置後回収。分析に出すタイプの測定が正確だと思います。(他社さんが行っているサービスで弊社も利用させていただいています)

普通に測定

以前、ほかの測定器で測定したお客様から 再度測定依頼があり伺いました。

室内ですと、特に問題なく測定できたのですが、屋外に出ると全く数値が安定しないで測定できない結果でした。

数値表示にして、0.018 0.023 0になった。なんていいながら数値をイメージする状態。

以前使っていた機器は約1分間吸引して、数値を出すタイプだったのでとりあえず「0.018ppm」みたいな数字が出ていたので参考値として屋外も測っていたのですが、とても今回は測れませんでした。

この画像はイメージです。

数値の出し方

参考値すら出ないのは困るので、屋外の場合 今後は写真のような「臭い袋」を準備することにしました。

臭い袋に測定したい空気をいれて、測定することで安定した数値が出せます。これでも臭い袋に集めた空気の濃度なので実際に腐食に対する影響を調べようと思うと不十分ですが、参考値は出ると思います。

測定器の最大流量が毎分4Lなので5L用の袋に空気をいっぱい詰めて測定を行います。空気を5L臭い袋に入れるのがなかなか手間なので、今後は空気を集める方法も併せて検討していかないとと思っています。

私たちは硫化水素を除去するフィルタを作っています。

硫化水素で困ったときはご連絡ください。